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〜 『 撤 収 〜!! 』 〜
● ストーリー
・2007年11月22日、誕生日を祝ってくれる恋人も友人もいない大学生ジロー(小出恵介)は、自分へのプレゼントを買う為に訪れたデパートで、奇妙なボディ・スーツ姿の‘彼女’(綾瀬はるか)に出会う。レストランでひとり誕生日を祝う彼に、突然話しかけてきたかと思えば、無銭飲食するなど、キュートな‘彼女’は彼を数時間振り回す様に付き合せた後、突然姿を消してしまう。1年後、同じレストランで同じ様に自分の誕生日をひとり寂しく祝う彼の前に、再び“似ているけれどどこか違う“彼女”が現われる。直後、店内で男が銃を乱射しパニックとなるが、彼女は冷静にジローを守り、圧倒的なパワーで銃を奪い、男を店外に放り出してしまう。自宅に“彼女”を招待したジローだったが、実は“彼女”が65年後の未来のジローが過去の自分を守る為に製作したサイボ−グだと知らされる・・・。
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● 解説&見所
・ この映画は、「猟奇的な彼女」(2001)のクァク・ジェヨン監督が、日本のスタッフ&キャストを起用して制作したSF・ラブ・ストーリーです。脚本も監督なので、日本の感覚とは違ってセリフのいいまわしや行動パターンなど、随所に韓国映画を見ている様に思うところが多々ありますのでその部分を楽しむのも面白いと思いますが、実は監督自身もその点にはかなり悩んで日本人の感覚から逸脱しないように気を配って苦労したそうです。
作品を見ますと、ドラえモンの過去の自分をサポートする基本アイデアや、映画
「ターミネーター」 のシュワルツネッガーが現代にタイムトラベルする出現シーンをそっくりそのまま再現している所など、エッと思うところもありますが、未来から来た2人の彼女とジローの時空を超えたラブストーリーとして見れば、完成度は結構高いと思います。
又、映画のストーリー中、画像の発色が綺麗なのもこの映画の特徴です。
神戸の百貨店ではじめてジローが、彼女と出会う場面や、喫茶店、南京町など、特に夜の場面での、ナチュラルでいてなめらかで深みのある色彩&映像は暖かく、見ていても気持ちがいいです。冒頭、ジローの前から彼女が去るまで、おもわず画面に引き込まれてしまいます。
そしてとにかく、サイボーグ役の綾瀬はるかの表情を抑えた凛とした面持ちと均整のとれた美しいスタイルの魅力が全開!
ジローを守る事に全力をつくす姿が純粋で美しくけなげで、サイボーグ役の“彼女”役は綾瀬はるかにとって、存在するだけでとってもキュートな完全なはまり役です。
悪にはき然とした態度で容赦なし!
“彼女”の寡黙(かもく)で冷静なパワフルさは見ていても爽快。
いつもジローの近くに寄り添って休む事も無く彼を見守り続ける彼女(ここもターミネーターそのもの)。
しかし、ジローの飼ってるペットを鍋物の食材にして調理してしまうデリカシーの無さも発揮。
キャンパスには一緒に登校し、サイボーグの力を使って常に彼をサポートする彼女。
未来のジローが悲しんだ、彼の周りで起こった過去の悲惨な数々の事件を未然に防ぐ彼女。
未来のジローが心残りにしていた生まれ故郷への時間旅行にジローを連れて行く彼女。
ロボットやサイボーグをいつも身近に感じている日本人の感覚からいえば、これだけ身近な彼女にはまず名前を付けるはずですが、最後の最後までサイボーグの“彼女”に名前が無いのだけが、ちょっとかわいそうで残念ですが・・・。
又、映画本編は監督の意図なのか、タイムパラドックス(過去&未来の矛盾)だらけなので、以下の様に全てが独立した世界、
ジローが最初に“彼女”と出会った世界
ジローが“彼女”に再開出来ず、銃弾を受け障害者になって、サイボーグの“彼女”を造った世界
ジローがサイボーグの“彼女”に出会い、犯罪の被害者になるのを回避出来た世界。
ジローがサイボ−グの“彼女”を修復することに成功して、サイボーグの“彼女”と一生を過ごした世界。
ジローが最初の“彼女”と再び出会い、未来に踏み出す世界。
つまりそれぞれが、別個のパラレルワールド(少しずつ違った平行して存在する多くの世界)の物語と考えれば、全く混乱せず楽しく見る事が出来ます。
そして圧倒的なパワーでジローを守り続けた“彼女”にも、最大の危機が迫ります。
大地震からジローを守り、倒壊してきたビルの下敷きになる彼女。
それでも上半身だけになりながらジローを助ける場面は結構衝撃的です。
そして、再びビルのガレキの下敷きになってしまう彼女。
夜になって彼女を懸命に掘り出し、完全に機能停止した彼女を抱きしめジローは涙します。
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★ ここからはるか61年後の未来が描かれます。そして語られる驚がくの真実。★
ここで、遂に本当の“彼女”が登場します。果たして、本当の“彼女”とは?
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物語の性格上、サイボーグの彼女が学習して人間らしくなり、文字どうり<僕の彼女はサイボーグ>になるのかと最後まで期待して見た人も多いと思いますが、監督は実はジローの人間らしい幸福を優先したラストを用意しています。
それは、2007年11月22日、デパートで一番初めに会った“彼女”にヒントがあります。実は“彼女”は、最後にもう一度現われます。混乱しないように頭を整理しながらこころして見てください。
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やさしく穏やかなBGMや、エンデイングの主題歌 MISIAのパワフルな歌声「約束の翼」は、サイボーグの彼女の雰囲気にあったとびきりの楽曲です。
2時間の長編ですが、時間が気にならず、最後の最後まで眼が離せません。いろんな意味で・・・・・。
是非楽しんで下さい。五つ星(★★★★★)の名作です。
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・名作度
・スト−リ−
・キャラクター
・ヒロイン 度数
・コミカル 度数
・ハッピ−エンド
・購入してゆっくり楽しむ。
・簡単レンタルで楽しむ。
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・公開年 : 2008年5月31日
・制作国 : 日 本
・上映時間 : 120分
・仕 様 : カラー
■ ウルトラQ ダークファンタジー 第 17 話 「 小町 」
30分の特撮TVドラマですが、元祖「僕の彼女はサイボーグ」です。
この映画の3年前、2005年の円谷プロの作品ですが味のあるいい作品になっています。
≪≪ 詳細は左の画像をクリック。
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映画『僕の彼女はサイボーグ』の主題歌。
そのパワフルな歌声がこの作品にはベストマッチ
2008年でデビュー10周年となったMISIAの3ヶ月連続リリースの2弾目のシングルです。
<MISIA 約束の翼>
<オリジナル・サントラ盤>
劇中、ジローと交わしたグッジョブ(good job)の印象的なポーズ。表情もとってもリアル!
タイムトラベル専用スーツを装着した彼女。片手にヒールを持ったポーズ&笑顔がとってもキュート。