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〜 『 私は見た! 確かにジュラ紀の生物だ! 』 〜
● ストーリー
太平洋上で謎の怪光とともに、船舶が次々と遭難する事故が多発。そして数日後嵐の夜、現場近海にある大戸島に謎の巨大生物が上陸、民家や新聞社のヘリコプターまでもが破壊される。山根恭平博士(志村喬)率いる調査団は現場を訪れ、山頂から出現した巨大怪獣を確認する。博士は放射線反応&トリロバイト(三葉虫)を発見した事から怪獣は、原水爆実験により海底の安住の地を破壊され、被爆した結果出現したと推測され、大戸島に古くから伝わる伝説にちなんでゴジラと命名された。ただちに海上から爆雷攻撃が開始されたが数日後ゴジラは遂に東京に上陸。一夜にして東京を焼土と化してしまう。原水爆を受けてなお生命を保ち、銃撃やミサイル、戦車の砲弾も受け付けず、ク水爆エネルギーを全身にたくわえ、放射能火炎を吐き出す驚異の生命力を持ったゴジラに、果たして人類はどう立ち向かうのか?
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● 解説&見所
特撮の神様、円谷英二特技監督の名を世界的に不動のものにした、本格的日本SF特撮映画。
被爆国の日本であるがゆえに誕生した、水爆の犠牲者である空前絶後の大怪獣を描いた問題作でもあります。
50年前の公開当時、かつて無かった映画だといわれて大ヒットした、特撮の記念碑的名作<水爆大怪獣映画ゴジラ>です。
水爆大怪獣映画として公開されたゴジラ映画第1作は、特撮のみならず、本編といわれる人間ドラマも重視。当時助監督であった本田猪四郎を本編の監督として迎え、高いモラル性とリアリズム思考を具現化した正攻法のドラマ演出を徹底し、ゴジラの恐怖とその脅威にさらされた人々の悲惨さを描写して、観客の高い共感を得て公開当時、大ヒットしました。
そして、円谷英二率いる特技(特殊技術)とよばれる東宝特撮班は、その人類をあざ笑うかのような表情。どこを見ているか判らない焦点の定まらないやぶにらみ状態の眼に始まり、独特の形状を持った背びれ、50メートルという巨体、水爆の影響を受けた焼けただれたようなケロイド状の皮膚など、恐竜であって恐竜でないカリスマ性をもった独特の怪獣という生物を徹底考証して制作されたゴジラスーツ&その精巧なミニチュア・ワークにカメラアングル、さまざまな合成シーンの演出の徹底により、リアルで迫力あるゴジラが東京を破壊していくシーンを丁寧かつ斬新に描写。
かつて今まで世界中で誰も見たこともない映像を見事に完成させました。この円谷英二の特撮なしでは、この映画は完成しなかっただろうとまで言われています。
この完成度の高さに、海外では全米のみならず、世界50カ国で上映され絶賛されました。そろそろ60周年を迎える今では世界中の子供から大人まで、ゴジラを知らない人はいません。
あのリアルな 『 ジュラシックパーク 』 を制作した、スティーブン・スピルバーグでさえ、有名なゴジラ・フアンです。
彼が 「ゴジラの魅力は?」 と尋ねられた時に、「 だって本当にいるみたいじゃないか!」
と,応えた話は有名です。
■ そのリアリズムあふれる名場面とは、
大戸島に訪れていた山根博士と娘・恵美子の前に雄たけびとともに上半身を現わすゴジラ。
遂にゴジラが上陸し、品川駅に出現、逃げ回る群衆と巨大なゴジラをワンカットで捉えた重厚で丁寧な合成シーン。
接近する巨大なゴジラを、急行列車の運転手の視点から見上げた臨場感あふれるカメラワ−クのワンショット。
脱線した急行列車の車両を咥(くわ)える名シーン。この後落下する車両の重量感も見事。
平河町付近のテレビ塔から放たれるフラッシュの光に反応し、噛みついて倒してしまうシーン。
ゴジラの再上陸を阻止すべく、5万ボルトの高圧電線をはりめぐらした鉄塔がズラリとそびえ立つスペクタクルイメージ。
芝浦海岸から再上陸し、高圧電線に近ずく巨大なゴジラと5万ボルトの高電圧線でショ−トするゴジラ。
ゴジラの放った白熱放射能火炎で、鉄塔がみるみる白熱し、溶けて折れ曲がり崩れ落ちるシーン。
進行するゴジラが、銀座4丁目の時計塔前に現われ、時報が鳴ったあと、一瞬の間の後、時計塔を破壊する演出が絶妙。
炎上する東京&巨大なゴジラの顔のアップショットをバックに、取り残された鳥かごの中を飛び回る鳥がシュール。
銀座・松坂屋の炎上シーン。本物の炎の迫力があまりに凄い。
まるで体長50メ−トルのゴジラそのものが本当に居るかのような存在感を臨場感たっぷりに重厚に表現していて、とても50年以上も前に制作された映画とは思えない程の完成度です。
■ それぞれの立場から描かれたドラマ部分も秀逸です。
科学者としてゴジラの生命力に興味を持ちゴジラをよう護しようとする山根博士(志村喬)。
ゴジラの被害の悲惨さを目の当たりにして、ゴジラを倒せる可能性のある芹沢博士の行った秘密の実験を恋人・尾形(宝田
明)に打ち明けてしまう山根博士の娘・恵美子(河内桃子)。
強大な破壊力を秘めたオキシジェン・デストロイヤー(水中酸素破壊剤)の実験を、ゴジラに使用する事によって人類に新たな
兵器として使用させない為に公表したくない芹沢博士(平田昭彦)の葛藤と苦悩。
など、ゴジラにかかわる人々の鮮明なキャラクター設定による本編(ドラマ部分)のストーリー運びと説得力も申し分ありません。
又、ゴジラに関する公聴会では、菅井きんさんがゴジラ出現を公開するべきと怒りながら答弁する大沢夫人代議士役でカメオ出演。倒壊寸前のテレビ塔で、使命感から逃げずに実況中継するアナウンサーの「これが最後です。みなさんさようなら」も熱い。
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そして、恵美子&尾形の説得を受付けず、もみあいになり尾形を負傷させてしまった芹沢は我にかえり、ゴジラの被害を受けて、まるで原水爆が落ちたように焦土と化した東京と人々の惨状を心に刻み、遂にオキシジェン・デストロイヤーを使用する事を決意します。
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尾形と共に潜水してオキシジェンデストロイヤーを持ってゴジラに近づいた芹沢博士の取った行動とは?
そして、山根博士の最後の名セリフ、「あのゴジラが最後の一匹だとは思えない」が重く響きます。
是非この名作をご覧下さい。感動のラストです。
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★★★★
・名作度数
・スト−リ−
・キャラクター
人間ドラマ
・リアル度数
・特撮度数
・ハッピ−エンド
・購入してゆっくり楽しむ。
・簡単レンタルで楽しむ。
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ゴジラ
・公開年 : 1954年11月3日
・制作国 : 日 本
・上映時間 : 97分
・仕 様 : モノクロ
特典情報
劇場予告(HD画質)
伊福部昭インタビュー(SD画質)
ピクチャー・イン・ピクチャーで観る絵コンテ
復刻ゴジラのテーマ(HD画質)
スナップで観る撮影現場の風景(HD画質)
オキシジェン・デストロイヤー(HD画質)
オーディオコメンタリー(宝田明)
ブルーレイディスク版
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